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2004.04.21

落ちこぼれ…。

4月に入り新番組のドラマが始まった。
やたらと多い、障害者を扱ったドラマ。
いつからブームになったのでしょうか、障害者をサラシモノニ…いえ、題材にしたドラマは。
俳優さんの力も手伝って確かに泣けます。正直、豊川さんを好きになったのも『愛していると言ってくれ』を見てですし、中学校の時、病院通いのために習えなかった手話をもう一度習いたいなって思わせたのもこのドラマでした。(わたしの手では無理かな?(笑))
そしてブームに火をつけたのは、知らない人はいないってくらい有名になった『ビューティフルライフ』今をときめくキムタクと常盤とくりゃ、見ないわけにもいかない。
24時間テレビやら、他にもたくさん、並べたらきりがないくらい作られています。
ドキュメンタリーも然り。
そして、このようなテレビ番組で何度泣かされたか分からない被害者がココに(笑)
わたしが幼かった頃は、今ほどというか、障害者を題材にしたドラマはあまり作られていなかった。ほとんどドキュメンタリーみたいな番組が主でした。
そのての番組が放送された翌日ははっきり言って家から出たくなかった。
もう出たら最後、『昨日やってたテレビ見た?あんな大変な子(人)でもあんなにがんばってるのに、あなたは甘えん坊&わがままね』『あんな大変な子(人)でもあんなことやこんなことも出来るのに、あなたはなんで出来ないの?』
そして親も責められる。『親がなんでもやり過ぎなのよ!』『わがままに育てるから、何も出来ない子に育つのよ』
もう言われることといったら、多種多様。ほとんど責められまくり。
たしかにドキュメンタリーに出演なさる方はすごいがんばってらっしゃる。だからこそ取材も行ってるんでしょうけど。
わたしホント不思議に思います、どうして同じ障害者であんなに体力の差があるのかと(笑)
というか、障害者といっても障害の種類、程度によっていろいろあるんですよ。
障害者だからといって、ひとくくりにされるのはつらいです。
がんばり方だっていろいろ違うんですよ。
物心付いたときから周りの大人達に言われ続けたことは、
『あなたは元々がマイナスから始まってるんだから、普通にがんばったってやっとゼロになるだけ。だからひとの何倍も努力しないとダメなんだからね』
障害というマイナスを背負いつつ、まだ努力しろと?…あなた鬼ですか?
わたしはとにかく体力がない。
今日元気でも明日元気かなんてまったく分からない体力の持ち主。そのため母はよくわたしの看病で徹夜をしていました。
みんなは簡単に『体力が付くように努力しないとだめだ』と言うけれど、無理をしてぶっ倒れたあと誰が面倒見てくれるんでしょう?
後始末はすべて家族に掛かります。
テレビのドキュメンタリーなんかは、このがんばっている姿をおなじ障害で悩んでいる人たちに見てもらって、みんなにもがんばってほしいなんて狙いなんでしょうけど、そんながんばってばかりの姿ばかりを見せられると、視聴者は「障害者は強靭(きょうじん)な体力を持っている」という先入観を持ってしまうのだ。
こんなわたしでもかつては働いていた。
テレビドラマなどでは、障害者の主人公が体調崩したりすると皆心配するが、現実はそんな甘くはない。
わたしが言われたことは、
『障害者を雇った覚えはあるが、身体の弱い者を雇った覚えはない』
現実はこんなものだ。
いったい障害者になにを期待していたのか…。
テレビに出てくるようなひたすらがんばって努力するような障害者を夢見てたんでしょうね。
たしかに私の周りにもいました。
重度な障害や難病を抱えつつも、みんなが期待するようにがんばった人たちもいます。
でもやはり障害や難病を抱えているのに、健常者のような体力があるわけもなく、高熱を出したり、身体をあまりに酷使したために以前より身体が悪くなったりした人を知っています。
そうなった場合、今までいろいろ言ってきた人、期待してきた人は何かしてくれるのでしょうか?きっとその人たちは言うでしょう、わたしたちには何の責任もない、と…。
がんばった人が悪いのでしょうか?自己管理ができなかったとそのがんばった人を責めるのでしょうか?
どうして がんばらないと ほめてくれないの?
どうして がんばらないと みとめてくれないの?
ただ 生きているだけでは だめですか?
わたしは障害者の中でも落ちこぼれなのかもね…。
<以前のblogから~>

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